外反母趾と靴選び

夏になって女性はサンダルやミュールなどを履く機会が増えてきてますね。


それに伴って、外反母趾が痛むという患者さんも増えてきている。
外反母趾の原因としては、遺伝や親指が長い方がなりやすいといった足の形状によるものがあげられる。男性に比べ、関節が柔らかく、筋力の弱い女性の方がなりやすい。

また先の細い靴、踵の高い靴、大きすぎる靴など足に合わない靴。過去にやった骨折や捻挫などの外傷の後遺症。歩行時における足の異常な動きも原因になってくる。


先に述べた3つについてはどうしようもない。つまり後に述べた3つをどうやって排除していくかって事がポイントになってくる。



最近では靴屋さんでも、しっかりサイズを計測してくれる所が増えてきている。
まずは自分の足のサイズを正確に知る事が重要だ。いくら機能がよく、快適な靴を買っても、それを使う人の足に合っていなければ、ほとんど意味がない。


足に痛みを感じている人のほぼ100%に近い人達が自分のサイズよりも大きい靴をチョイスしている。靴を履いた時にどこにも当たらなくて、痛くない靴を。。。。実際、靴屋さんでも病院でも足のどこにもあたらない靴を勧める事は多い。


長さが足りなくて窮屈なのは、もちろんよくないが、幅や外周に限ってはそんな事はない。実はこの大きすぎる靴が足の変形をさらに悪化させているのだ。


外反母趾の角度は、体重をかけた時の方が大きくなる。また外反母趾の角度が増加するのと一緒に親指と小指の間が広がる。(これを開張足という。)したがって、外反母趾などで親指が当たらない様にするには中足部を押さえてしまえばよい。これが可能な靴は細い靴しかない。足の幅を示すEがたくさんついてる3Eや4Eといった太い靴では無理なんですよ。


外反母趾はビジュアル的な問題、つまりあくまでも形の問題である。必ず症状が出るとも限らない。むしろ形が悪くなる事で親指をうまく使えなくなる機能的な事の方が問題である。
歩くとすぐ疲れたり、何もない様な所で転んだり、腰や膝が痛くなったり、靴が変形したり、すぐ壊れたり。。。。。 といったバランス、姿勢の悪さに繋がってくる。


外反母趾の予防だけに限った事ではないが、正確な足サイズを知ったうえで、靴のサイズにも注意をして靴選びが出来るといいですね。